今と昔の昏睡レイプ物の違い
今年の3月、中学生の女の子を、2年間監禁していた男が逮捕される事件があった。
このような、女の子を監禁する猟奇事件は昔からある。
これまでも、10年に一度くらい大きな監禁事件が発覚して、世間を驚かせてきた。
新潟で起きた監禁事件では、1990年11月に誘拐された9歳の少女が、2000年1月に救出されるまで、実に9年以上もの間監禁されていた。
また、海外では10年以上におよぶ女性監禁事件もある。
AVの定番だった監禁モノ
AVでも監禁凌辱モノは好評で、昔はよく作られたものだ。
しかし、本物の監禁事件が相次いで、そういう企画モノはしだいに作られなくなった。
AV業界は保守的だから、性犯罪がらみの大きな事件があると、それと同じジャンルの企画は自粛する傾向がある。
そうしないと、「AVを見て刺激されてやった」などと犯人に言われたら、世間からバッシングされるおそれがある。
過去にも、性犯罪事件の犯人が、「AVを見て真似した」と言い訳した例が実際にあったからね。
そういうことがあると、マスコミは必ずといっていいほど、犯人の言い分をそのまま報道する。
そして、いかにもAVが悪いように批判するけど、果たしてそれは正しいのだろうか。
マスコミは垂れ流し
人は誰でも、悪いと言われれば、自分を正当化したくなるものだ。
「AVに刺激された」というのは、犯人の苦しい言い訳にすぎない。
犯人は言い訳することで、少しでも自分に対する風当りを和らげたい。
だから、その苦しい言い訳を、そのまま垂れ流しにするマスコミはどうかと思うよ。
AV業界は「社会的弱者」だから、叩かれればおとなしくならざるを得ない。
AV業界は、世の中の流れに逆らわないやり方で、ここまでやってきた。
だけど、そのやり方は諸刃の剣なんだよ。
そんなことをしていると、大きな性犯罪が起きるたびに、それに類似する企画を自粛しなければならなくなる。
ハメ撮りが消えた
桶●ストーカー事件以来、ストーカー物のAVが作られなくなったことは、このコラムでも書いた。
ストーカー物はそれなりに評判がよかったから、これが作れなくなって、AV業界は打撃を受けたはずなんだ。
「ハメ撮り」という言葉も、ひところはAVの代名詞のように言われたけど、元祖である村●監督が逮捕されて、ハメ撮りそのものが姿を消した。
このままでは、AV全体がドンドンつまらなくなっていくばかりだ。
いまのAV業界は、スターがいないからだめなんだという意見があるが、どうだろうか。
そういわれてみると、村●監督のあとは誰もインパクトのある人物が出ていない。
だから、AVに対する注目度は、ここのところずっと低迷したままだ。
AVが伸び悩んでいる原因は、案外そんなところにあるのかもしれない。
AV業界はあまり注目を浴びるのも困るけど、かといって、何も話題がないのもさみしいものだ。
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